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漢方の話…呑友達 はなしさへ初昔(はつむかし)川柳・柳樽
鉄砲洲診療所
沖山 明彦 医師

八十八夜は茶摘み。もともと米を分解すれば八・十・八でこの日はお茶以外にも農事に大事な日でした。八十八夜前後十日間に当日を加え「十が二つと一日」これは漢字で「昔」。そこでこの頃摘まれる茶を「初昔」と謎かけし、冒頭の川柳は、「昔」話を語り合う茶呑み友達と洒落たようです。

茶は漢方の生薬名では、「茶葉(ちゃよう)」あるいは「細茶(さいちゃ)」といい、葉の乾燥したものを用います。苦味はカフェイン、渋味はタンニン、うまみはアミノ酸のアルギニン、テアニンなどによります。また、強心・利尿・気管支拡張作用などがあるテオフィリンやフラボノイド、ビタミンCも含みます。さらにカテキンなど茶ポリフェノールの齲蝕(うしょく)予防、口臭抑制、ウイルス感染抑制、抗ガン作用なども確認されました。
以下、頭痛の話です。
「川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)(川芎(せんきゅう)、香附子(こうぶし)、細茶(さいちゃ)など)」、突発性で強い頭痛で悪寒、発熱、鼻閉など風邪症状を認めるときの頭痛です。強く鉢巻をすると少し楽になり、嘔吐はない。
「呉茱萸湯(ごしゅゆとう)(呉茱萸(ごしゅゆ)、人参(にんじん)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう))」発作性の強い頭痛。嘔吐を伴うこともある。手足が冷え、胃のつかえがある。顔は紅潮するが冷やすと悪化。
「半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)(半夏(はんげ)、白朮(びゃくじゅつ)、蒼朮(そうじゅつ)、天麻(てんま)など)」胃腸虚弱、眩暈。頭痛はものがかぶさったような鈍痛、天候悪化で悪くなる。
「釣藤散(ちょうとうさん)(釣藤鈎(ちょうとうこう)、橘皮(きっぴ)、半夏(はんげ)など)」眼精疲労、目の充血・痛み、側頭部から後頭部の痛み、肩や首のつまり、神経質、ストレス、中年以降の眼の機能低下に伴う頭痛。
「五苓散(ごれいさん)(沢瀉(たくしゃ)、猪苓(ちょれい)、茯苓(ぶくりょう)など)」口渇、尿量減少、頭痛、嘔吐、下痢、むくみなど水毒の状態。嘔吐していても少しずつ服用させる。二日酔い防止で汎用される漢方です。
「瘀血(おけつ)」による頭痛や感冒による頭痛は省略。
尚、頭痛の原因で脳の器質的異常の有無については、西洋医学的診断を配慮すべきです。

3月末、公園のサクラは葉桜に、ツツジが咲きはじめ、お隣りのNさんが育てられたチューリップは裏口にお目見え。表通りにはレンギョウ、所内にはネクタリンが咲いています。若い職員が生協の常勤職員に決まり、そこで、歓迎会となり、地元酒店推薦の、若い杜氏が醸した「十四代酒未来」で乾杯。後日、私は「呉春」を。そう「春」は酒の意。