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HPH…周囲への働きかけが、自分の健康に
東京保健生協理事長・根津診療所所長
根岸 京田

ヘルスプロモーションとは1986年にカナダのオタワで開かれた国際会議で提唱された世界保健機関(WHO)の健康戦略で、現在の定義は「人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセス」です。このままだとほとんど意味がわからないですね。

主語はなんでしょう?「人々が」です。「政府が」でも「医療機関が」でも「私が」でもありません。

もう一つ重要なのは「プロセス」という言葉です。結果よりも取り組む姿勢やライフスタイルが重要ということです。 また、ヘルスプロモーションには前提条件が提示してあり、その第一に平和が挙げられています。

まとめると「皆で力を合わせて、平和で健康的で公正な社会を築くための取り組み」ということです。どうでしょう?医療生協や民医連の活動そのものではありませんか!

人は一人きりでは健康になれず、周囲への働きかけは自分の健康や幸せにつながっている、このような考え方はとても東洋的なものを感じます。日本には「情けは人の為ならず」という言葉もあり、ヘルスプロモーションの考え方には欧米の個人主義の国々よりも親和性があると思います。また、欧米の大きな病院の多くが貴族や教会の慈善事業に端を発しているのに対し、HPHに参加している日本の病院は住民運動にルーツがあり、現在でも住民と一体となった医療活動が行われています。それらの点で日本のHPH活動は注目されているのです。